みなさん、こんにちは。
初夏の風が心地よい5月、私は長崎県東彼杵町で開催された「そのぎ新茶まつり(そのぎ茶市)」を訪れてまいりました。今日は、その時の体験や感じたことを、日々地域と向き合う職員の皆さんにお伝えしたいと思います。
■ 町全体がお茶の香りに包まれる日
会場の彼杵宿通りに一歩足を踏み入れると、まず感じたのは、町全体を包む新茶の爽やかな香りでした。
JR彼杵駅から歩いてすぐ、通り沿いには色とりどりののぼり旗がはためき、地元の茶農家さんや製茶問屋さんのブースがずらりと並んでいます。
お茶の試飲コーナーでは、湯気とともに立ち上る香りに誘われ、つい何杯も手に取ってしまいました。
「そのぎ茶」は、蒸し製玉緑茶(ぐり茶)が主流で、丸みのある茶葉が特徴です。
一口飲むと、やわらかな甘みと奥深い旨み、そして爽やかな渋みが絶妙なバランスで広がります。
冷たいお茶も用意されていて、暑い日差しの中、冷茶の美味しさに改めて感動しました。
■ 地域の力と人の温かさ
まつりの醍醐味は、なんといっても地域の一体感です。
茶農家の方々が自慢のお茶を勧めてくださり、製法やこだわりを丁寧に語ってくれます。
「今年は雨が少なくて…」「この畑は朝霧がよく出るんですよ」など、自然と共に生きる知恵や工夫を直接聞けるのは、現地ならではの醍醐味です。
また、地域の子どもたちやご年配の方々も、スタッフやボランティアとして活躍していました。
お茶の詰め放題コーナーでは、子どもたちが一生懸命お茶を袋に詰めている姿が微笑ましく、地元の方々が「たくさん詰めてね!」と声をかける温かい光景が印象的でした。
■ 伝統と革新の融合
今回特に心に残ったのは、伝統の技と新しい試みが共存していることです。
釜炒り茶や手もみ茶の実演は、熟練の職人さんの手さばきに多くの人が見入っていました。
一方で、若い世代がSNSでイベントを発信したり、オリジナルの茶スイーツや新しい飲み方を提案したりと、地域の伝統を守りつつ、時代に合わせて進化している姿が見られました。
■ 地域資源を活かすヒント
私たちの法人も、地域に根ざした活動を大切にしています。
そのぎ新茶まつりを通して改めて感じたのは、「地域資源をどう活かすか」「人と人とのつながりをどう深めるか」という視点の大切さです。
お茶という地域の誇りを、町全体で盛り上げ、外から来た人にも丁寧に伝える姿勢。
それは、福祉の現場でも通じるものがあると感じました。
私たちも、地域の歴史や文化、そこに根付く人々の思いを大切にしながら、日々の支援やサービスに活かしていきたいと思います。
■ まつりを支える「見えない力」
祭りの運営には、多くの方が関わっています。
ボランティアの方々の笑顔、交通整理をする地元中学生、会場を清掃するスタッフ…
一人ひとりの小さな働きが、まつり全体の「安心・安全」と「おもてなし」につながっているのだと実感しました。
これは、私たちの組織運営や日々の業務にも通じるものです。
目立たないけれど欠かせない仕事を、誰かがきちんと担っているからこそ、全体がうまく回る。
感謝と尊敬の気持ちを、改めて大切にしたいと感じました。
■ 最後に
「そのぎ新茶まつり」は、地域の力と人の温かさ、伝統と革新が見事に調和した素晴らしいイベントでした。
私自身、たくさんの元気とヒントをいただきました。
これからも、私たちの法人が地域に愛され、必要とされる存在であり続けるために、
お互いに支え合い、地域の魅力や資源を活かしながら、一歩一歩前へ進んでいきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
皆さんもぜひ、来年は「そのぎ新茶まつり」に足を運んでみてください。
きっと新しい発見と出会いが待っています。
