MENU

熱中症対策を徹底しよう! 〜社会福祉法人で働く職員の皆様へ〜

暑さが厳しい季節になると、社会福祉法人で働く私たち職員は、利用者の方々と同様に「熱中症」のリスクにさらされます。特に、高齢者や持病を抱える利用者の多い現場では、私たちがまず適切な熱中症対策を理解し、自身の健康を守りながら利用者にも注意を払うことが重要です。本稿では、職員向けに熱中症の基本情報と、職場で実践すべき具体的な対策についてお伝えします。

1. 熱中症とは?

熱中症とは、体が暑さに対応できず、体内の調整機能が崩れることで引き起こされる病気です。体温調節がうまくいかなくなり、体温が急上昇し、発汗による水分と塩分のバランスが崩れることが主な原因です。症状としては、軽いめまいや倦怠感から、意識を失う重篤な状態まで幅広く、最悪の場合命に関わることもあります。

特に高齢者や子供、持病がある方は体温調節機能が弱く、熱中症にかかりやすいです。そのため、福祉現場で働く職員は利用者の熱中症リスクにも常に注意を払う必要があります。

2. 熱中症のリスク要因

熱中症のリスク要因にはいくつかありますが、特に以下の点に注意が必要です。

  • 気温・湿度の高さ:気温が30度を超える日や湿度が高いときは、熱中症のリスクが高まります。湿度が高いと発汗が妨げられ、体温が下がりにくくなります。
  • 屋外活動:炎天下での活動や、エアコンが効いていない場所での長時間作業は特に危険です。外に出る際には必ず日陰を選び、休息をこまめに取りましょう。
  • 水分不足:適切な水分と塩分の補給がない場合、体の機能が正常に働かず、熱中症に繋がる可能性があります。

3. 職場での具体的な熱中症対策

熱中症を防ぐためには、職場での徹底した対策が不可欠です。ここでは、すぐに実践できる対策をいくつか紹介します。

1. 水分補給を促進する

職場での水分補給は非常に重要です。こまめに水分を摂取することで、熱中症のリスクを大幅に減らせます。以下の点に留意しましょう。

  • 職員自身が率先して水分補給を行う:自らが体調を崩さないために、頻繁に水分を補給する習慣を持ちましょう。特に利用者と一緒に行動していると、つい自分の水分補給を忘れがちです。職場内に冷水器を設置したり、休憩時間に必ず飲水するよう促す仕組みを作ることも有効です。
  • 利用者にも水分補給を促す:高齢者や障がい者は喉の渇きを感じにくいことがあります。意識的に声かけを行い、定期的に水分を摂らせるようにしましょう。
2. 空調の適切な管理

室内での作業が多い場合、エアコンや扇風機を効果的に活用して、室内の温度を適切に保つことが重要です。

  • 冷房の適切な使用:エアコンは節電しつつも、適切な温度設定(目安は26〜28度)を心がけましょう。特に利用者が滞在する部屋は、快適な温度を維持することが重要です。
  • 換気と遮光:窓を開けて適度に換気を行いながらも、カーテンやブラインドで直射日光を防ぐことで、室内の温度上昇を抑えることができます。
3. 屋外活動の時間帯を見直す

炎天下での活動は熱中症のリスクを大幅に高めます。そのため、屋外での活動は極力避け、必要な場合は以下の工夫を行いましょう。

  • 朝夕の涼しい時間帯に活動する:気温が上がる前の早朝や夕方に屋外活動を行うことで、熱中症のリスクを軽減できます。
  • 日陰や帽子を活用する:外に出る際は日陰を利用し、帽子や日よけを活用して直射日光を避けましょう。また、利用者に対しても帽子の着用や日よけの確保を徹底します。
4. 服装の工夫

暑さを防ぐためには、涼しい服装も重要です。職員はもちろん、利用者の服装にも配慮しましょう。

  • 通気性の良い服を着る:素材にこだわり、通気性が良く吸湿性のある素材(綿や麻など)を選ぶことで、体温を下げる効果があります。職員は動きやすさを重視しつつ、涼しい服装を選びましょう。
  • 冷感タオルや小型扇風機の利用:これらのグッズは、個人の体温調整に役立ちます。必要に応じて利用しましょう。
5. 職員間での健康チェックを習慣化

職員同士で声を掛け合い、体調に異変がないかチェックし合うことが大切です。誰かが熱中症の初期症状(めまい、頭痛、吐き気、体のだるさなど)を感じたら、すぐに報告し、無理をせず休憩を取ることを徹底してください。

4. 最後に

熱中症は予防が何よりも大切な病気です。社会福祉法人で働く私たちは、利用者の健康管理だけでなく、職員自身の健康も守ることが大切です。上記の対策を日常の業務の中に取り入れ、職場全体で熱中症対策を徹底しましょう。みんなで協力し、暑い季節を安全に乗り切りましょう。

もし熱中症の疑いがある場合は、速やかに医師の診察を受けることを忘れずに、無理をせず安全第一で行動してください。

目次